身近に潜む食中毒

ジメジメした天気が続き、食中毒の危険性も高まる季節になりました。
ニュースや新聞などで【食中毒】という言葉を見かけることがあるかと思いますが、今日は【食中毒】とは何か、そしてどう防げばいいのか、というお話をしたいと思います。

年間で約700~1,400の食中毒事例

厚生労働省によると、5~6月の梅雨時期、そして7~9月の気温や湿度の高い時期において、食中毒の発生件数が増加する傾向にあります。(※農林水産省HPより)
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html
約700~1,400件の食中毒事例が報告されておりますが、これは氷山の一角にすぎない、という見方もあります。
『なんかお腹痛いな』
『今日ちょっと具合悪いな。昨日食べたアレかな??』
等、すぐに病院を受診はせず、自宅で様子を見る人も多いのではないでしょうか。
ニュースや新聞で報道される食中毒の、何千倍何万倍もの患者さんが潜んでいる、とも考えられます。

食中毒を防ぐには、食中毒菌の種類や退治方法を知ること

食中毒の原因となる菌やウイルス、寄生虫は色々存在します。
それぞれの特性、また退治(殺菌)方法を知ることで、食中毒のリスクはかなり抑えられます。
この考え方こそが、【HACCP(ハサップ)】なのです。
食中毒と言えば、
・ノロウイルス
・カンピロバクター
・黄色ブドウ球菌
・アニサキス
等、様々な種類の菌やウイルス、寄生虫が存在します。
これらの菌たち(ウイルスなどもいますが、今回はまとめます)は、それぞれ特徴が異なります。
・ノロウイルス:熱に弱いが、アルコールに耐性がある。
・カンピロバクター:熱に弱いので、しっかり加熱することで予防できる。
・黄色ブドウ球菌:ヒトの手指の傷などから、食品についてしまい、食中毒を引き起こしてしまう菌。鼻の穴などにも存在することがあるので、マスクを着用する際にはしっかり鼻まで覆うこと。
・アニサキス:サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカ等に存在していることがある。加熱して食べるか、-20℃で24時間以上凍結させることによって死滅可能。

と、それぞれ特性が異なります。
まだまだ他にも菌やウイルス、寄生虫やそのほか自然毒を持つものもいます。
大事なのはその特性を知り、退治の仕方を知ること。闇雲に食中毒を恐れるのではなく、美味しく安心して提供する方法、安心して食べるための方法を知ることが重要です。

通年通して気をつけていきたい、衛生管理

梅雨の時期、暑い時期に食中毒のことを考えたり、より一層衛生管理に気をつけている方もいらっしゃるかと思います。
ですが、食中毒は通年通して起きており、どんなときでも【気をつける】必要があります。
【気をつける】というのは、具体的にはHACCPに取り組むことです。
衛生管理計画(ルール)を作成し、実施し、記録を取る。取った記録を元に、衛生管理計画(ルール)の見直しや改善を行っていくことで、食中毒のリスクを減らしていきます。
食品を製造・販売する事業者様の皆さん、今行っている【気をつけている】部分をルール化し、HACCPに取り組んでいきましょう!
そしてすでに取り組んでいる事業者の皆さん、引き続き記録を取り続けて、衛生管理のレベルアップを目指しましょう!
私達クロックワークは、
・HACCPに取り組んでいる事業者様
・まだまだ手つかずで、これから取り組みたいと考えている事業者様
・HACCPの認証を目指している事業者様
その他全ての食品に携わる事業者さまのサポートを行います。
美味しい食卓、楽しい食卓、嬉しい食事の時間の手助けになるべく、日々邁進していきます。